2008.09.15

080914SIA評論:「非常識なテレビコマーシャル」と「金正日の健康問題と北朝鮮」

9月13日3時からのSIA時事英語討論、及び午後5時からの緊急講演会「金正日の健康問題と北朝鮮:日本は如何に対処すべきか」で指摘された問題についてそれぞれ一点に絞り参考に報告します。

通常は、こういった形のメールは発送していませんが、一部の参加者、及びSIA評論受信会員の提言により送ります。ご意見がありましたらお知らせ下さい。尚、ご質問にはSIA会員以外には回答出来ませんので、了解下さい。又(2)北朝鮮問題については現時点では誤字脱字等の問題を除き、講演者との取り決めにより回答出来ませんので了解下さい。

現代日本社会の国民意識から見て、「非常識なテレビコマーシャル」と「金正日の健康問題と北朝鮮」について簡単な要約です。

(1)「非常識なテレビコマーシャル」(時事英語討論より)

ツタヤのコマーシャルはセクハラを奨励するかの如きコマーシャルで、これが何ら世間の批判を浴びることなく、この時代になぜ継続的に放映されているのか不可思議。ツタヤの企業意識は勿論の事、テレビ局の放映基準もはなはだ問題である。もっとも性の公的な場での商業的露出過剰は民放の各種番組を見ても日常的な現象となっているので、不感症となっているのかも知れない。ツタヤのホームページ(http://www.discas.net/netdvd/showServiceGuide.do )に、TVコマーシャル中と見出し付で動画が出ている。ホームページ上では許されるかもかも知れないが、テレビコマーシャルとなると別である。その内容もテレビではもっと露骨であり不快に思う人は多い。

(2) 「金正日の健康問題と北朝鮮:日本は如何に対処すべきか」

この問題については、以下の講演、質疑後の講演者の了解を得た部分のみの要約である。

*****************************
2008年9月13日(土)午後5−6時半 日本の安全保障、外交問題の臨時学習会、「金正日の健康問題と北朝鮮:日本は如何に対処すべきか」(講演者 宇田司郎氏)の講演要約。

既に4年前、2004年の米国大統領選挙の第一回目の9月30日の全米向けテレビ公開討論会の場で、民主党のケリー候補はブッシュ政権の北朝鮮に対する対応の拙さを批判した。ブッシュ政権の対応の遅れにより北朝鮮は既に核を4-7発持っていると具体的数字まで挙げて指摘したのである。これに対してブッシュ大統領は、又その後も共和党側からは何らの反論も批判もなされなかった。米国政治の選挙戦中の対処法、対応傾向から見て、「北朝鮮の核保有」は既に米国の政権中枢にあり、機密情報に触れる関係者間では周知の事実であると判断せざるを得なかった。

厳しい現実に目を背ける事によって現実を逃避し、空想の世界に逃避する稚児に類する行為を日本社会は戦後続けて来た。未だこの傾向が核問題について、日本の安全保障問題について続いている。核開発は既に陳腐化した技術であり、誰にでも製造可能な技術である事を先ず認識する必要がある。そもそも核技術は開発以来60有余年を経た技術である。米国のルーズベルト大統領の決定によるマンハッタン計画の産物である核爆弾は1945年7月に完成し、実験され、8月の広島、長崎に対して実戦使用された。以来、既に63年を経過した旧式技術である。このため現在では、いかなる国でも生産し保持する事が技術的には可能である。こういった核の現実と脅威に対して被爆国である日本が何らの対応をしないという事は、信じられない現象であると私の諸外国の多くの知人は独白している。特に英仏の友人の中には「自国英仏の経験に照らしても、自国為政者が日本の為政者と同様な対応をする」としたら、許し難いという事すら述べる人々もいる。

今、北朝鮮の独裁政権が崩壊の危機に瀕しているとの噂が一部にある中、現状をどの様に捉え、日本はどう対処すべきか、又日本政府の対応は何処まで進んでいるのかについて上記も含め、宇田司郎氏の基調講演の要点は以下の点であったと記憶している。

金正日の健康問題についてはいろいろな情報が飛び交っている。この情報に振り回される必要はない。なぜなら、本当の病状を米国、韓国、日本、中国、ロシアの各国諜報機関が正確に捉えていたとしても、こういった筋が情報を公にする事は一般的にあり得ない。重要機密であればあるほど、その情報を知っている事自体重要機密であるからである。

この金正日の健康問題については、間接的な形で年内に明らかになる。深刻な状態であれば、遠からず年内には後継指名、あるいは集団指導体制への移行といった形を採るであろう。年内にこういった体制が明確にならない場合は、そういった次世代への政権引き継ぎが図れないほど北朝鮮政権内部が混乱を来しているか、北朝鮮国民への公示差し控えざるを得ない何らかの事情を内部に抱えているか、少なくとも政権中枢の決定権を握っている人物がその様に考えている証左である。

金正日の健康問題がこれほどの話題を集める事自体、現在の北朝鮮の脆弱さの証であり、西側諸国の希望的観測も含め、絶えず金正日の健康不安説がささやかれて久しい。1994年7月8日の金日成の突然の死以来、日常的な健康不安説が流布されているが、北朝鮮の置かれている政治状況を考えると、金正日がその後14年を超えて政権を維持している事実を考えると、彼の孤独な指導者としての精神的スタミナは比類無きものといってよい。特に最近日本で二代続いた安倍、福田首相の突然の辞任を考えれば明白である。日本の二世議員の比ではなく、あっぱれと言ってよい。

現在、北朝鮮問題を考える際にもっとも賢明な対処法は、自らを金正日の立場に置いて考える事である。金正日は実に賢く、精神的スタミナに富み、かつ政治的に実に注意深い人間である。だからこそ金正日は自ら、「金正日の置かれている状況は、自らが天寿を全う出来る状況には無い」事を誰よりも知っている。ましてや政権を無事に自らの子息に混乱無く継承する事が如何に困難な技であるかも熟知している。この孤独の中に、14年に堪えているのが金正日である。韓国との融合は、如何に太陽政策の下であれ、身の破滅、一族の破滅、現政権を支えてきた党、軍幹部の破滅、抹殺となる事はこれまでの朝鮮の歴史に照らして見ても明らかである。

この現実の中14年間、金正日は北朝鮮を掌握し、米国を相手にひたすら外交カードを切って来た男である。ぎりぎりの命を張った交渉であった。その過程にあって、少しでも弱みを見せれば、瞬く間に内部から政権は崩壊し、ルーマニアのチャウシェスクを遥かに超える過酷な運命が彼の面前に待ち受けている。

こういった、現実を踏まえて行く時、限られた北朝鮮の選択肢、対処法が自ら見えて来る。(省略)

こういった北朝鮮の選択肢を見据える時、自ら日本の対処法も明らかとなる。******* この現実を見据えることなくして北朝鮮との交渉は出来ないし、この現実を押さえ日本は硬軟取り混ぜた外交で対処すべきである。(省略) ここ数年の日本国内の様々な動きを見ると、「北朝鮮に絡む偶発的軍事的脅威を日本政府中枢の関係者が相当に抱いている事を伺わせる証左」を幾つか上げる事は、意外にも皆さんが公知の事実でからでも容易である。(省略)

1.中国と北朝鮮の関係(内容省略)、どう転んでも損をする中国
2.韓国、北朝鮮問題(内容省略)、韓国の建前と本音
3.米国と北朝鮮の関係(内容省略)
4.日朝関係(内容省略)、意外に深い利害関係とパイプ
5.日本人拉致被害者問題(省略)、国内にいる協力者と犯罪組織
6.北朝鮮が現在一番信頼している国は何処か(内容省略)

最後に、提言を持って締めくくると、日本は、人道的見地からいろいろな批判は招くであろうし、又北朝鮮側が公には容認出来ないであろうが、秘密裏に何らかのルート手段(省略)により日本の持つ最高の医療技術を提供し、治療に協力するのも一方である。080914SIA評論:「非常識なテレビコマーシャル」と「金正日の健康問題と北朝鮮」

9月14日3時からのSIA時事英語討論、及び午後5時からの緊急講演会「金正日の健康問題と北朝鮮:日本は如何に対処すべきか」で指摘された問題についてそれぞれ一点に絞り参考に報告します。

通常は、こういった形のメールは発送していませんが、一部の参加者、及びSIA評論受信会員の提言により送ります。ご意見がありましたらお知らせ下さい。尚、ご質問にはSIA会員以外には回答出来ませんので、了解下さい。又(2)北朝鮮問題については現時点では誤字脱字等の問題を除き、講演者との取り決めにより回答出来ませんので了解下さい。

現代日本社会の国民意識から見て、「非常識なテレビコマーシャル」と「金正日の健康問題と北朝鮮」について簡単な要約です。

(1)「非常識なテレビコマーシャル」(時事英語討論より)
(ツタヤ:http://www.discas.net/netdvd/showServiceGuide.do )

ツタヤのコマーシャルはセクハラを奨励するかの如きコマーシャルで、これが何ら世間の批判を浴びることなく、この時代になぜ継続的に放映されているのか不可思議。ツタヤの企業意識は勿論の事、テレビ局の放映基準もはなはだ問題である。もっとも性の公的な場での商業的露出過剰は民放の各種番組を見ても日常的な現象となっているので、不感症となっているのかも知れない。ツタヤのホームページに、TVコマーシャル中と見出し付で動画が出ている。ホームページ上では許されるかもかも知れないが、テレビコマーシャルとなると別である。その内容もテレビではもっと露骨であり不快に思う人は多い。

(2) 「金正日の健康問題と北朝鮮:日本は如何に対処すべきか」

この問題については、以下の講演、質疑後の講演者の了解を得た部分のみの要約である。

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2008年9月13日(土)午後5−6時半 日本の安全保障、外交問題の臨時学習会、「金正日の健康問題と北朝鮮:日本は如何に対処すべきか」(講演者 宇田司郎氏)の講演要約。

既に4年前、2004年の米国大統領選挙の第一回目の9月末の公開討論会の場で、民主党のケリー候補はブッシュ政権の北朝鮮に対する対応の拙さを批判した。ブッシュ政権の対応の遅れにより北朝鮮は既に核を4-7発持っていると具体的数字まで挙げて指摘したのである。これに対してブッシュ大統領は、又その後も共和党側からは何らの反論も批判もなされなかった。米国政治の選挙戦中の対処法、対応傾向から見て、「北朝鮮の核保有」は既に米国の政権中枢にあり、機密情報に触れる関係者間では周知の事実であると判断せざるを得なかった。

厳しい現実の目を背ける事によって現実を逃避し、空想の世界に逃避する稚児に類する行為を日本社会は戦後続けて来た。未だこの傾向が核問題について、日本の安全保障問題について続いている。核開発は既に陳腐化した技術であり、誰にでも製造可能な技術である事を先ず認識する必要がある。そもそも核技術は開発以来60有余年を経た技術である。米国のルーズベルト大統領決定によるマンハッタン計画の産物である核爆弾は1945年7月に完成し、実験され、8月の広島、長崎に対して実戦使用されて以来、既に63年を経過した旧式技術である。このため現在では、いかなる国でも生産し保持する事が技術的には可能である。こういった核の現実と脅威に対して被爆国である日本は何らの対応をしないという事は、信じられない現象であると私の諸外国の多くの知人は独白している。特に英仏の友人の中には「自国英仏の経験に照らしても、自国為政者が日本の為政者と同様な対応をする」としたら、許し難いという事すら述べる人々もいる。

今、北朝鮮の独裁政権が崩壊の危機に瀕しているとの噂が一部にある中、現状をどの様に捉え、日本はどう対処すべきか、又日本政府の対応は何処まで進んでいるのかについて上記も含め、宇田司郎氏の基調講演の要点は以下の点であったと記憶している。

金正日の健康問題についてはいろいろな情報が飛び交っている。この情報に振り回される必要はない。なぜなら、本当の病状を米国、韓国、日本、中国、ロシアの各国諜報機関が正確に捉えていたとしても、こういった筋が情報を公にする事は一般的にあり得ない。重要機密であればあるほど、その情報を知っている事自体重要機密であるからである。

この金正日の健康問題については、間接的な形で年内に明らかになる。深刻な状態であれば、遠からず年内には後継指名、あるいは集団指導体制への移行といった形を採るであろう。年内にこういった体制が明確にならない場合は、そういった次世代への政権引き継ぎが図れないほど北朝鮮政権内部で混乱を来しているか、北朝鮮国民への公示差し控えざるを得ない何らかの事情を内部に抱えているか、少なくとも政権中枢の決定権を握っている人物がその様に考えている証左である。

金正日の健康問題がこれほどの話題を集める事自体、現在の北朝鮮の脆弱さの証であり、西側諸国の希望的観測も含め、絶えず金正日の健康不安説がささやかれて久しい。1994年7月8日の金日成の突然の死以来、日常的な健康不安説が流布されているが、北朝鮮の置かれている政治状況を考えると、その後14年を超えて政権を維持している事実を考えると、孤独な指導者としての精神的スタミナは比類無きものといってよい。特に最近日本で二代続いた安倍、福田首相の突然の辞任を考えれば明白である。日本の二世議員の比ではなく、あっぱれと言ってよい。

現在、北朝鮮問題を考える際にもっとも賢明な対処法は、自らを金正日の立場に置いて考える事である。金正日は実に賢く、精神的スタミナに富み、かつ政治的に実に注意深い人間である。だからこそ金正日は自ら、「金正日の置かれている状況は、自らが天寿を全う出来る状況には無い」事を誰よりも知っている。ましてや政権を無事に自らの子息に混乱無く継承する事が如何に困難な技であるかも熟知している。この孤独の中に、14年に堪えているのが金正日である。韓国との融合は、如何に太陽政策の下であれ、身の破滅、一族の破滅、現政権を支えてきた党、軍幹部の破滅、抹殺となる事はこれまでの朝鮮の歴史に照らして見ても明らかである。

この現実の中14年間、金正日は北朝鮮を掌握し、米国を相手にひたすら外交カードを切って来た男である。ぎりぎりの命を張った交渉であった。その過程にあって、少しでも弱みを見せれば、瞬く間に内部から政権は崩壊し、ルーマニアのチャウシェスクを遥かに超える過酷な運命が彼の面前に待ち受けている。

こういった、現実を踏まえて行く時、限られた北朝鮮の選択肢、対処法が自ら見えて来る。(省略)

こういった北朝鮮の選択肢を見据える時、自ら日本の対処法も明らかとなる。******* この現実を見据えることなくして北朝鮮との交渉は出来ないし、この現実を押さえ日本は硬軟取り混ぜた外交で対処すべきである。(省略) ここ数年の日本国内の様々な動きを見ると、「北朝鮮に絡む偶発的軍事的脅威を日本政府中枢の関係者が相当に抱いている事を伺わせる証左」を幾つか上げる事は、意外にも皆さんが公知の事実でからでも容易である。(省略)

1.中国と北朝鮮の関係(内容省略)、どう転んでも損をする中国
2.韓国、北朝鮮問題(内容省略)、韓国の建前と本音
3.米国と北朝鮮の関係(内容省略)
4.日朝関係(内容省略)、意外に深い利害関係とパイプ
5.日本人拉致被害者問題(省略)、国内にいる協力者と犯罪組織
6.北朝鮮が現在一番信頼している国は何処か(内容省略)

最後に、提言を持って締めくくると、日本は、人道的見地からいろいろな批判は招くであろうし、又北朝鮮側が公には容認出来ないであろうが、秘密裏に何らかのルート手段(省略)により日本の持つ最高の医療技術を提供し、治療に協力するのも一方である。(以上、宇田氏司郎氏の発言要約。)
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(SIA評論文責 佐々木賢治)



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